2008年4月24日〜27日

4月24日 士別〜旭川〜千歳〜青森〜八幡平温泉郷

 東北地方の桜を一度は見物してみたいと思っていたところ、とても安いパックがあったのでそれに乗ってみた。今回は総勢43名を旭川、帯広、釧路方面からJRで千歳に合流させ、添乗員の座席もない満席状態のご一行様となった。

 旭川まで友人のベンツに乗り、駅で旅行社の係から千歳行きの片道切符をもらい、初めてスーパーカムイで千歳へ向かう。千歳空港では我々旭川組が一番乗りで、早速花巻空港行きのチケットをもらい、出発ロビーでブラブラして時間待ちをしていたら、放送がかかって、なんとか便は機材の故障で欠航になるかも知れないと放送していた。それを他人事のように軽く聞き流していたら、その便は、なッなんと我々の乗る便だった。ゲートの掲示板には予定通りの出発時間が掲示されているので安心していたら、まもなくその掲示は突然消えていしまった。

 30分後に最終決定が放送されて、花巻行きは欠航ととなった。一般のお客さんは仙台行きに変更して、新幹線で盛岡まで送り届けるという。我々の団体はそこへ入り込む余裕はなくて、航空会社からは一旦、羽田へ行き、そこから新幹線で盛岡まで送るという案が提示されたという。それでは宿へ着くのは夜中になってしまう。もしかしたら催行中止になるのではないかと内心思ったが、さすが旅行社である、そう簡単には引き下がらない。我々の団体は一旦青森へ飛んで、バスを花巻から青森に回送してもらい、東北道をひたすら走ることになった。21時過ぎにようやく八幡平温泉郷へたどり着く。これで4時間程度の遅れで済んだのだから、たいしたもんだと感心する。

 花巻行きが欠航となったおかげで、千歳で航空会社から2000円もらい、ターミナルで夕食をとる。しかし、宿に着いてもすぐに部屋に案内されることなく、そのまま夕食会場に案内され、二度目の夕食が待っていた。二度も夕食を食べるとさすがに満腹感一杯である。その後、部屋に入り、一風呂浴びてぐっすりと寝ることができた。

  
    欠航になった花巻行き     今度はターミナル一番奥の青森行き     初めての青森空港

  
        2回目の夕食も完食                 ホテル前の桜。7分咲きというところかな
                                  それでも高地のためか夜中に雪がチラホラと・・・

4月25日 北上展勝地〜中尊寺〜角館 武家屋敷〜田沢湖畔

 今日からいよいよ東北地方の桜めぐりが始まる。8時にホテルを出発し、東北道を南下する。途中、左手に盛岡市や昨日欠航となった花巻空港を見ながら、北上市へ向かう。北上展勝地は北上川に隣接していて、東北有数の桜の名所として知られている。約293haの公園には、4月中旬から5月上旬にかけてソメイヨシノやベニヤマザクラなど約1万本の桜が咲き誇り、 青森・弘前公園、 秋田・角館と並んで「みちのく三大桜名所」の一つに数えられているという。また平成2年には「日本のさくら名所100選」にも選ばれている。
 
 ここの桜は残念ながら葉桜状態でほとんどの花は散ってしまった後であった。今回の旅行の最南端だったので、仕方がない。東北地方は縦に長いので北上するにつれて、満開の桜を見ることができるだろうと期待しつつ、北上市を後にして中尊寺に向かう。

 中尊寺は、嘉祥3年(850)、天台宗の高僧、慈覚大師円仁によって、開かれたことに始まるといわれています。その後、長治2年(1105)より、奥州藤原氏初代清衡公によって多くの堂塔伽藍が建立された名刹。

 さらに毛越寺、無量光院といった、有名なお寺があり、とくに束稲山の桜は有名であったが、今はツツジの山になってるそうな。中尊寺は40年以上前の学生時代に一度訪ねたことがあるが、今回、改めて見ると昔の面影はほとんど無くなっていた。当時はやたらひなびた所だと思ったが、現在は観光地として立派に整備されていたのには驚いた。

 中尊寺で昼食をとってから、140キロ離れた次の観光地、角館武家屋敷に向かう。ここの武家屋敷は昨年の東北旅行で一度訪ねたが、しだれ桜が見事なので是非、桜の季節に来て下さいということで期待して行ったのだが・・・・。

 しかし、現地に到着して桧木内川堤と武家屋敷に行ったら、残念ながら桜はすでに散ってしまった後だった。しだれ桜の一部はまだ残っていたが、一番見たかった武家屋敷のしだれ桜はすでに満開の時期は終っており、ガッカリであった。それにしても今の時期は花見客で一杯である。よくこんな田舎町(失礼)にこれだけの観光客が集まるとは信じられなかった。

 角館の桜を見終わって、本日の宿泊地である田沢湖温泉郷へ向かう。途中、田沢湖畔で休憩をとり、辰子姫像を見物。ここの休憩場あたりから見事な桜の満開を見ることができた。この調子だと明日の弘前城は恐らく見事な桜を見られるのではないかと期待して宿に入る。
田沢湖畔
  
   昨年もこの近くに泊まりました               湖畔にある神社の桜が満開状態

  
伝説の辰子姫像。金色に塗られているのは腐食防止という説明

  
休憩所で美味しい比内地鶏を食しました。裏では食べられることも知らない地鶏が走り回っていました。

4月26日 弘前城〜津軽鉄道花見列車

 今日は東北随一の桜の名所である弘前城の桜見物である。おまけとして津軽鉄道花見列車に乗り、満開の桜のトンネルを通ることができた。その後、昨年も宿泊した十和田湖畔へ行き、最後の夜を過ごす。

  
 ロビーに飾ってある紙風船(熱気球)2月に飛ばすという       見事なホテル前の桜並木

  
  バスはしばらくホテル前の桜トンネルを走りました               岩手山

 宿泊した田沢湖のホテル前には見事な桜並木があり、満開であった。ホテルを朝8時に出発し、東北道をひたすら北上。いったい何回この高速道を走ったことか。

 10時頃には弘前城へ到着。ガイドによればこれでも今回はスムーズに駐車場には入れたと言うが、桜見物の人波は相当なものである。バスを降りるとき弁当をもらい、花見をしながらの食事となった。もちろんビール・飲み物は自前である。

 弘前城の見事な桜見物も終わり、次に向かったのは五所川原にある津軽鉄道に乗っての桜見物である。この鉄道は夏は風鈴列車、冬はストーブ列車で有名だが、今回、我々の団体のためわざわざ車庫からストーブ列車を引き出してきて乗せてもらった。当然今の時期なのでストーブは焚いてはいなかったが、ストーブ、煙突はそのまま備え付けられていた。

 列車はのどかな田園地帯をゆっくりと走り、この沿線の桜の名所である芦野公園駅で下車。この公園の桜も今が満開の時期らしく桜見物の人で一杯だった。惜しむらくはもう少し時間が欲しかった。

 芦野公園からバスに乗り換え、本日の宿泊地である十和田湖畔温泉に向かう。途中、昨年も立ち寄った発荷峠から十和田湖を眺めてからホテルに到着。ホテルは秋田県と青森県の県境にあり、小川を境に分かれているらしい。我々のホテルは秋田県側にあった。

  
      発荷峠、今回もシーリングが悪かった。            この川が県境になっている

4月27日 十和田湖畔温泉 奥入瀬渓谷

 今日は東北旅行の最終日。ホテルを8時半に出発し、最後の観光地である奥入瀬渓谷を見物しながら、JR青森駅へ向かい、後は特急を乗り継ぎいで、我が家へ向かう。
 
  
ホテルには南からの使者ツバメが巣作りの真っ最中でした。


朝早くから引っ張り出されて「乙女の像」を見に行きました。

  
    さすが豪雪地帯。こんな車がありました。        どういうワケか山梨ナンバーの和製ハマー。

  
今の時期の奥入瀬はあまりよくない。やっと木々が芽吹いたというところです。

  
いつもの石ヶ戸で休憩タイム

  
奥入瀬を抜けると桜がありましたが、二三分咲きというところでしょうか。

  
八甲田山を抜けるとき残雪がこのように残っておりました。途中、スキーヤーの姿も見受けられました。

  
       湯気が立ち上がる地獄沼                       酸ヶ湯温泉

  
             城ヶ倉大橋                この茶屋の水を飲むと長生きができるという

  
青森市内に入る手前の桜並木

海峡線〜札幌〜旭川〜士別

 バスは10時過ぎに青森駅に到着。ここで4日間お世話になったガイドさんともお別れし、旭川まで列車の旅となる。森駅11:56発の白鳥3号に乗り、一路函館へ向かう。スーパー白鳥であれば新型のJR北海道の789系で時間も早いのだが、我々の乗った白鳥はJR東日本の485系であった。この電車も大分古くなっているようで、早く新型車両に変えて欲しいものである。というのは今回乗り換えるたびに新型車両に変わったのだが、それに伴い座席のピッチも次第に広くなって乗り心地がよくなっているのが、わかったからである。485系はとにかく狭いというのが感想である。

  
  電車形式をこれほどでかく書いてあるのは珍しい       ようやく道南で見つけた北海道の桜

 津軽海峡線は今回で2回半(半は吉岡海底駅を往復)で、いかにJRを乗らないかがよくわかった。従って海底トンネルを通過する時は興味津々であった。時計に付いている高度計を見るとマイナスの数字が次第に大きくなるのが面白い。しかし、海峡線の速度はトンネル内は早いのだが、その前後はやたら遅いのには参った。我が町を通過するスーパー宗谷の方がよほど早い。

 トンネル通過の後半になると風圧のためか、ドンドンというバカでかい音にビックリ。それも間もなく収まり、無事北海道へ抜け、函館へ到着。知内付近では新幹線用のレールが山積みされており、工事も急ピッチで行われているようだった。函館からスーパー北斗13号に乗り換えて札幌へ向かう。途中、南千歳で帯広・釧路組を見送り、旭川組だけ札幌に向かい、ここで添乗員ともお別れし、カムイ41号で旭川に19:20に無事到着。青森から7時間半も掛かるということは、いかに航空機が速いかということを思い知った一日であった。

 JRの割引はそれほどではないと思われるので、いっそのこと、行きと同じように青森〜千歳を包括チケットで飛行機を利用した方が早くて、安くつくのではないかと思ったのだが・・・・・・。

 旭川からは車検上がりのベンツに乗り21時頃我が家に到着した。今回の花見旅行は思わぬ陽気で葉桜を見る場面もあったが、北海道では見られない見事な桜を見ることができたのは幸せ一杯の旅であった。

《おわり》 
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