◆4月14日
小物類の設置完了
今回の作業で甲板上の小物類の制作はほとんど終了し接着した。これでいよいよ最後の段階であるマスト回りの作業 に入る予定。
船首甲板の手摺りの設置 ボートを船室に乗せる
階段の手摺りはフックと糸で作成 ボートの上架台は自作
後部甲板の船室入口前と階段に手摺りを設置 支柱は飾を付けるためキットの支柱に塗料を盛ってそれらしく見せる
全ての小物類をセットした全体写真 これでカティサークらしくなったようだ
本誌の配布もあと2回で終了するが、それまでには是非完成させたい。しかし、今の進捗状況では一寸無理かも知れ ないが遅れてでも最後まで頑張るつもりである。
◆4月29日
ヤード・セールの制作
先週の土曜日に最終95週目の飾り台が配布されてこのシリーズもようやく終了した。約2年間十分に楽しませてくれ た。制作の方も今回ヤード・セール回りの制作を集中的に行う。
ジャッキスティの真鍮はナマしたので簡単に曲げることができるが、反対にまっすぐな棒にするには手で修正しただけではグニャグニャになる。
そこで堅い台を用意し、金属製のスケールでゴロゴロ転がすときれいに仕上がる。これもあらかじめナマしてあるので簡単に修正できた。
キットでは乗組員がヤードで作業する時つかまるジャッキステイがありながら、足を乗せるフットロープが省略されている。キットのままでは乗組員は全員懸垂しなが作業することになる?のでフットロープを加えてみた。
これがないと登檣礼で「ごきげんよう」と叫ぶこともできない。しかし、フットロープに立つのは日本だけらしい。彼の地ではヤードの上に立って登檣礼を行うという。コワーイ!
ヤードをマストに仮付けしてみる セールを仮付けしてみる。展帆しているのも
なかなかいい形である。フォアマストの縮帆の
畳み方は間違い。ヤードの真ん中で畳める
わけがない。
セールは鉛筆で筋を入れた。 この畳み方が正しい?らしい。日本丸の
写真を参考にした。
ガフ・セールは回りに糸を貼り、それを ヤード・セール回りの部品が完成。
帆布でくるんだ。キットでは折り返しが
あまりにも大きすぎる。
これであとはマストを立ち上げて静索・動索を張りめぐらせればほぼ完成することになる。
◆5月12日
静索・ヤード・セールの取り付け
各マストに静索を取り付ける ヤードをマストに取り付ける
マストの固定はマストに取り付けられるものはできるだけたくさん取り付けてから行うと作業が楽であると思い、このよ うな変則的な方法をとった。動索も取り付けたいところであるが、余りにもごちゃごちゃになりすぎるので動索は静索を取 り付けた段階で取り付けを開始する予定。しかし、この作業は今から肩が凝りそう。
マストの立ち上げ・静索の固定
船首のジブセール 静索を張り終えた状態
ジブセール・ガフのロープへの取り付けは実船と同じくロープ(キットの細目の糸を使用)で輪を作りロープに通した。従ってキットの金属輪は使用しなかった。
また船首のロープ回りを少し改造する。フォアマストのクロスツリーからバウスブリットの根本へ1本ロープを増やした。このロープは写真から想像するとマストの傾斜角を調整するウィンチらしく重要なロープらしい。このステイロープは約3分の1がチェーン、それに滑車が付いて4本がけで引っ張ったようだ。当方は滑車がないのでデットアイの中をくり抜いて滑車の代用とした。またローブも4本がけは大変なので太目のロープでそれらしく見せかけた。
またトップからバウスブリットの根本へのロープをダブルにした。これらは本誌の写真を参考にした。
あとは動索を張りめぐらせれば一応の完成ということで、もう一踏ん張りしなければならない。動索でガフ・ヤードを実際に動かすつもりで可動できるようにしていたがキットの一つ目滑車ではそれが不可能であることがわかった。しかし自由な角度で固定できるのでこれでよしとする。
後部から全体を見る
◆5月20日
今月に入ってから毎日のように制作に勤しんだお陰でようやくカティサークの竣工に漕ぎ着けた。約2年の長丁場であ ったが出来上がったものを見ると航海(後悔)の連続である。
各船室に穴を開けておもりを入れ、水に浮かべる予定であったが、残念ながら喫水線まで錘を入れても立ち上がるこ とはなかった。しかし、何としても水に浮かんだカティサークの写真を撮りたいものだ。
完成直前の細工
最初の作業はボートにシートカバーを取り付けと船名の記入である。
シートに使用したクッキングペーパー。 乾くと太鼓のようにパンパンに 操舵装置で作成したシールを
ティッシュペーパーは弱くてダメ。 なるのでその後、回りを切り取る。 貼り付けボートの作業は終了。
木工ボンドを薄めて2枚貼り合わせる。
次にビンレールのロープの始末をする。ここに固定するロープは動索なのでロープの束を接着する。またボートを下ろ すボートダビットもただ立てるだけでは面白くないので少し手を加えて見映えをよくした。
ビンレールにロープを巻き付ける。 バウスブリットに手摺りを付ける。 ダビットの細工
アンカーの取り付け様子 上陸艇の固定
ついに完成
側面から。動索を張るには結構時間がかかった。おまけにこの段階でロープ(太、細)が 無くなり調達するのに一苦労であった。なお張り方は独断と偏見で一部変更している。 あっ!舵を取り付けるのを忘れました。
斜め前方から。ジブセールはキャットヘッドの引っかけで 各セールの間隔を調節しています。
斜め後方から。各セールは木工ボンドを薄めたものを塗って生乾きの時に 風を受けたように形を整えます。ガフに国旗を掲げたいものです。
今後はもう少し手を入れてより完成度を高めようと思っている。この制作を通じて全国に同好の皆さんと情報をやりと りができ感謝しております。また毎回、当制作ページをご覧いただいた皆さんにお礼を申し上げます。
これからはロボット制作に専念する予定です。興味のある方は引き続きロボット制作ページをご覧下さい。
−この項終了−
◆6月2日追補 処女航海へ
念願の進水式も終わり(カティサークで一杯やりました)、いよいよ東洋に向け出航です。横帆は縮帆の状態ですが、 縦帆でもすぐ風に乗るようです。
水に浮かべた姿もなかなか美しい。これで操船できれば言うことなしなのだが・・・・
本当はもっと低い位置で撮したかったが、それでは池に転げ落ちるので止めました
思えばカティサークを制作している間にカティサークが関係した国へ3カ国も行ってきたことになる。英国、ポルトガル、 そして先週旅行した豪州である。ただし、残念なことに中国が残ってしまった。
折角ロンドンへ3回も行ったのだから本物のカティサークを見たかったのだが、パック旅行ではそれは無理というもの で諦めざるをえなかった。
船首部分 風にあおわれて危うく転覆しそうになる
デルプラドの作品コンクールで「銀賞」を受賞
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